特殊車両通行許可申請|新制度
申請者や道路管理者の負担軽減をを目的として、ITを利用した新制度が、
令和4年4月1日からスタートしました。
現行の制度では、申請ごとに車両登録や経路作成などをしなければならず、
手続きが煩雑で、また、申請後も審査に約1か月(長い時には3か月以上)
かかるものでしたが、この新制度では、即日で許可が下ります。
ここでは、新制度の内容と利用の仕方について解説をいたします。
確認システムとは
特殊車両通行許可申請手続きはオンライン申請が主流です。車両の登録〜経路の申請まで
すべてパソコンから行うことができます。
これまで、このシステムは「通行許可システム」の1つだけでしたが、
2022年4月から「通行確認システム」が新たに作られました。
このシステムを確認システムといいます。
通行許可システムとの違い|確認システムのメリット
通行許可システムとの主な違いは以下のとおりです。
従来の「許可システム」では、許可が取れるまで平均約1か月の期間が
必要でしたが、「確認システム」ではその日のうちに取ることができます。
従来の「許可システム」では、自ら手作業で通行したい経路を選定する必要が
ありましたが、「確認システム」では通行可能経路を自動表示されます。
従来の「許可システム」では、許可証と関係書類一式を紙に印刷したものか電子データで
携行しなければなりませんが、「確認システム」では、全てタブレットに落とし込み、
携行します(紙媒体でも可ですが、何百ページにもなります)。
通行確認システムのデメリット
通行確認システムは、許可がその日のうちに取得でき、いいシステムではあるのですが、
デメリットもあります。
「確認システム」では、電子データ化されていない道路には利用できず、その場合は
従来の「許可システム」で申請することとなります。
一部の車両に対応できない場合があります。車軸自動昇降装置があるトレーラ、
第5輪荷重が「前前軸重」として車検証に記載されているとトレーラの2種類は、
貨物を積んだ状態での軸数が登録できず、そのため正しい通行経路を確認できない
状況です。
車両登録方法はあるにはあるのですが、高速道路の通行確認が出来ず、また、一部道路
では通行条件が厳しくなる場合もあるため、従来の「許可システム」の利用が望ましい
とされています。
※この点については、今後改修が予定されています。
確認システムの利用要件
確認システムの利用は次の要件を満たす必要があります
1,ETC2.0車載器が装着・登録されていること
2,貨物重量の記録を1年間保管すること
弊所からのご提案
「許可システム」による申請は、基本的に許可取得までの期間が長いため、
申請した日に許可が取れる「確認システム」にメリットはあります。
しかしながら今見てきましたたように、利用のための要件がいくつもあり、
クリアできないと従来のシステムでやり直さなければならなくなるため、
その分余計に無駄な時間が取られてしまいます。
弊所は「確認システム」の施行当初より利用を開始しており、「許可システム」
「確認システム」両方のメリット・デメリットを熟知しております。
この両システムのメリットを掛け合わせ、ご相談者様により良いご提案をさせていただいておりますので、
ぜひお気軽にご相談ください。ご相談は無料です。
特殊車両通行許可申請 新制度のセミナー承ります。
確認システムの使い方
◎利用者は出発地と目的地、その他必要な情報を入力の上クリックすれば即時に通行可能な経路が表示されるものとしています。
1・車両情報を入力します。
(最初の1回のみでOK!)
※入力する情報は 車両情報・ETC2.0登録・積載重量の把握
2・経路の検索(ウェブでできます)
出発地・目的地・重量を入力します
※従来のように経路の入力は不要 その場で確認できます
3・回答を受けた経路を通行することができます。
現行の制度では1申請で1つの経路しかできませんが、
この新制度では車両に応じて通行できる経路がすべて表示され、
利用者はどの経路を通っても良いとされます。
新制度が「通行許可」ではなく「通行可能」と表現しているのは
「この道路なら通っても良い(許可)」というのではなく、
「通れる道路はこれだけありますのでご自由にどうぞ」
といった感じでしょうか。
登録有効期間と手数料
(1)車両登録,登録手数料
最初の1回だけ車両情報の登録が必要になります。
1.登録(1台・トラクタ単位)につき5,000円で5年間有効です。
トレーラーの登録は必要、登録手数料は無料。
(2)確認手数料(経路検索の手数料)
@2地点間の主経路、渡り線を含んだ代替経路(双方向)を同時に含みます
1確認あたり600円
A1つの都道府県内に限定した検索
1確認あたり400円
※連接都道府県を同時に確認する場合、確認する件数に応じて減額されます。
5県目からは300円/県、15県目からは200円/県
対象地域:全国対応